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電子書籍のあれこれ ~文壇カフェ・たまご 第七話

      2015/03/18

第七話 電子書籍のあれこれ

cafetama

こんにちはー!そしておひさしぶりです!私と会えなくて寂しかったですか?寂しかったでしょう?寂しかったですよねっ!?

ああ、いけないいけない。ついつい気持ちが昂ぶって、鬱陶しい感じで絡んでしまいました……。
え?それはいつものことだって?――聞き捨てなりませんね。

あー!でも今は、そういうのをまるっとスルーしちゃってもいいぐらい気分が良いんです。マスター、ロイヤルミルクティ1つ!すっごくロイヤルな感じでお願いしますよ!

どうしてこんなにご機嫌なのか気になるでしょう?
……気になることにしておいて下さい。とりあえず今は!
ふふーん。ほら、これを見て下さい!
この間送られてきたデータなんですけどね。見てわかりません?電子書籍ですよ、でんししょせき!
私、ついに自分の電子書籍が出るんですよ~!
ああ、嬉しい!
っていっても、まだ準備段階ですけどね。
出版された折にはもれなくお知らせしますから、是非是非買って下さいね!

このデータはチェック用に先方から送られてきたものなので、製品版とは異なるみたいですが……いやー、楽しみだぁ~!って、ここの所ずっとグフグフしてるんですよ。

電子書籍化する時に、気をつけた方がいいこと、ですか?
うーん、そうだなぁ。改めて言われると難しいですけど……。
まずは、信頼できる方と一緒にお仕事するのが第一ですよね。
私は、「電子書籍を出すのに、原稿を探しているひとがいる」という何ともラッキーな理由で、知人から先方を紹介して頂いたんですけれど。
とっても良い方で、快適に仕事をさせてもらっています。
やっぱり信頼関係というのは、すっごく大事なのではないかなーと思いますね。

校正に関しては、こちらのこだわりを先にお話しして、後は先方の良いように……って割とおまかせしちゃいましたね~。
最終チェックだけさせて頂きました。

え?随分投げやりだなって?とんでもない!!
先方の校正さんは、何年もその道でご飯を食べているプロの方ですから、よほど私より「商業としての文章」をわかっていらっしゃるんですよ。
だから、信頼して、お願いしたんです。

そういえば、校正さんのおっしゃっていたことで印象に残ったお話がありましてね。
いわく、「とにかく漢字はひらきなさい!」と。
「漢字をひらく」というのは、漢字表記「手帳」を「てちょう」と平仮名で表記すること。
なんでも「作家さんっていうのはみんな漢字を使いたがるから、最初は校正でものすごく赤が入るんだよねぇ」だそうな。

そして私に一冊の本を教えて下さいました。
共同通信社の「記者ハンドブック」。
元々は、共同通信社内で表記を共通する為に作られたものらしいのですが、一般にも販売されています。
そこで「つくる」という言葉をひくと、どの場合に「作る」を用い、どの場合に「創る」を用い、どの場合に「つくる」を用いるべきか書いてあるらしいのですよ。
それにしたがって校正をするひとは、意外と多いとのこと。
そして、この「記者ハンドブック」には、意外と「平仮名で表記するべし」という記載が意外と多いらしいのです。

いやいや。何も、全てこの本に載っているようにしなければいけない、という意味ではないと思いますよ。
私も、「かみそり」っていう単語を、「これは絶対漢字にして下さい!この子が今持っているのは剃刀なんです!」って言ったら「じゃあルビふりますね」ってなりましたもん。

ただ、読みやすさと書き手の満足は必ずしも一致しないということ。
そして、そのバランスをとっていくのが非常に重要だということですね。

……あー!いいこと言ったら疲れたー!
お腹もいい感じに満たされて、眠くなってきました。
貴方。よかったら、10分後に私のことを起こしてくれませんか?
え?もう店を出るって?
嘘言わないで下さい。まだコーヒーが飲みかけじゃないですか!
お願いですよー。後生ですからー。
そんなのマスターに頼めばいいって……そうしたら私、明日の早朝までずっとここで寝てなきゃいけないじゃないですかー!
そんなの私はごめんですよ!私の夜は、まだまだこれからなんですから!!

雑談ノート

「文壇カフェ・たまご」は小説家のたまごの憩いの場です。あなたの意見、感想、問題提起……勿論ただの世間話でも結構です。どうぞお気軽にメッセージを残していって下さい。すべてに目を通し、お返事させていただきます。徒川ニナ

※雑談ノートへは、下記のコメント欄から書き込みできます。

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Comment

  1. 神山 備 より:

    おめでとうございます。いやぁ、少しでもかかわりのある方のデビューは嬉しいですね。

    で、あ~、解ります。漢字に拘(こだわる)る気持ち。私もかなりそうですし。漢字の国の人ですもん。

    現に、今使った解るって言葉も、分かると表記されることもありますし。

    ただ、漢字は表意文字。たったその1~2文字の漢字が情景を雄弁に伝えることも往々にしてあるわけで……

    いやね、お隣韓国の話なんですが、日本同様漢字由来の言葉漢字(ハンチャ)も、今やハングルで書かれることによって、漢字を全く理解できない世代が大半になっているらしいです。

    日本はまさか……ひらがなオンリー(偶(たま)にカタカナ)なんてのが主流になったりしないですよね。

    ま、とにかくおばさんとしては、読者様に『神山さんのは難読漢字が多すぎ!』とご指摘を受けようが、このスタンスは変えられない訳で、今日もルビ振り上等の難読漢字ラッシュな文章を吐き出すと。

    じゃぁ、仕事に行ってきます。ニナさんも風邪ひかないうちにお家に帰ってくださいよ。

  2. 徒川ニナ より:

    神山さん、いらっしゃいませ。
    有難うございます。まだまだ目指すところまでは遠いですが、これからも一歩ずつ前進していきたいですねぇ。
    また良いニュースをお届けできるように、日々精進です!

    漢字にはやっぱりこだわり(敢えてひらがな。笑)が出ますよねぇ。
    解る、分かる、判る、わかる。一語に対して、本当に色んな種類の表記があります。

    お隣の漢字事情については存じ上げなかったので、ふむふむなるほどと興味深く聞かせて頂きました。
    一概にその文化が悪いとは言えませんが、私は漢字が無くなったら嫌だなぁ……。

    読者さんの意見も大事ですが、譲れないものがお互いあるのは物書きをする人間の性でしょうか。
    幸い日本には(海外はどうなのだろう?)ルビという文化がありますから、存分に活用しちゃいましょう。
    読めなくても、漢字のつくりやディティールによって想像力が刺激される、なんてこともありますしね。

    これからお仕事ですか。季節の変わり目ですから、お風邪を召さないように気をつけて下さいね。
    私もそろそろ帰宅して、晩御飯の支度をしなければなりません。
    うぅぅ……温かくなってきたとはいえ、こうして快適な空間から外に出るというのは勇気がいるものですね……。

    神山さんのお仕事と創作ライフに幸多からんことを。
    それでは、また。

    徒川 ニナ

  3. 内気でロバ顔 より:

    詩と小説の違いって何でしょうか?とある方は「文字数」と言っていました。徒川さんはどうお考えでしょう。

  4. 徒川ニナ より:

    内気でロバ顔さん、いらっしゃいませ。
    「詩と小説の違い」ですか……。
    以前現代詩をかじっていた私にとっては、胸ときめく話題であると同時に大変難しい問題ですね。

    「文字数」というお答えに関しては、「確かに」と納得しきりです。
    そもそも詩には「定型詩」と「散文詩」があります(心配になってきたのでぐぐりながら書いています)。
    「定型詩」は、五・五・五・七・七のように、形の決まっている詩の総称で、短歌や俳句もこれに含まれます。
    それに対して「散文詩」は、文字数や形にとらわれない詩のことです。最近の詩人さんは、この形を使われる方が多いようですね。

    それを踏まえると、「散文詩」と「小説」の境目を決めるというのはひどく難しいように思います。
    私の感覚で言うと、詩の方が「倒置法」「隠喩」「反復」などの表現技法が多用されているように思いますが、多分人それぞれですもんね。

    以前現代詩をかじっていたことを自ら暴露したので、今回は昔私が別の名前で書いた詩を引用してみます。
    文学極道というサイトで2005年3月、『次点佳作』に選出された作品です。

       今日も今日とて高架の下で、3年寝かせた私を殺す。(徒川染ノ美)

    もう疲れたの、と言えば、それなら終わりにすれば良いのに、と、膿んで生まれた声がする。
    私は、終わり?、と尋ねると、何のてらいもなく頭から、手近な石に、跳ねて飛び込む。
    撲死かな?、撲死だよ。
    小石が、囁く。

    死体は、置き去りにされ、狂う狂う。
    そしていつの日にか、美味しそうに発酵する。
    有機化合物分解後、の、それは、多分愉し気に、町を駆け抜けていくのだろう。
    るんたった。るんたった。

    明日も、同じ時間、列車がここを走り去る頃。
    待っているよ。
    待っているよ。

    作風も文体もかなり違いますが、9年前、ギリギリ10代だった私のピュアピュアな文章です。思えばこの頃から徒川という苗字を気に入っていたんですね。懐かしい。

    まぁこれを読んで頂けると、「小説とは大分違うなぁ」と思われるんじゃないかと思います。私は「詩」というものに、小説より音の響きや言葉のニュアンスを重視しているという印象を抱いていますね。これは現在進行形です。

    無駄な自分語りが多くなってしまいましたが、そろそろ私なりの結論を出したいと思います。

    小説は書く。詩は描く。

    異論反論たくさんあることは承知しています。『小説は描くものだ!』というポリシーをもった方も存じています。
    しかしながら私の意識の中で、一番近いのはこの言葉だと思うのです。
    詩の方がより絵画的、抽象的、点描のような、淡い言葉。

    そんな感じで大丈夫でしょうか。
    長々とすみませんでした。

    徒川 ニナ

  5. まーじ より:

    電子書籍を自分はまだ出したことないですが、感動しそうですよね。
    おじさん、うらやましいですよ!

    話変わり、文学極道は知ってますよ。詩は投稿せずに、見てるだけですが。たしかに、その詩は現代詞ぽいです。いわゆるあからさまな現代詩の意識の仕方で書かれたものだと推測できます。
    今は違った感性と慣性で書いてらっしゃるかもしらませんが、昔の自分の感性をもう一度眺めてみると、また新たにいいモノが書けるような気がします。
    昔書いたものが残っているのは、武器になると思います。
    偉そうにすいません!
    思ったままを書きました。

  6. 徒川ニナ より:

    まーじさん、いらっしゃいませ。
    確かに、ああいう風に一つの商品として自分の小説が仕上がる、というのはとても感動しますね。
    今回のお話は、たまたま人の縁に恵まれて、という感じなのですが、それでもある程度の価値を見出して頂けたのかなーと思うと、とても嬉しいです。

    文学極道、ご存知でしたか!
    「あからさまな現代詩の意識の仕方」という言葉に、すごく的を射た言い回しだなと思いました。
    いい意味でも悪い意味でもかぶれていたように思います。
    そしてまーじさんがおっしゃるように、そういう時の自分を後で改めて俯瞰するというのはとても貴重な体験ですね。
    webって不思議なもので、当時の熱量がそのまま残っていますから。

    逆に、当時の自分と今の自分に一貫しているものこそが、「強み」であり「持ち味」であるということになるんでしょうか。
    そう思うと、もっとたくさん過去のデータを取っておけばよかったと後悔しました。

    ご意見有難うございました!
    またまーじさんと近いうちに、こうしてお話する機会がありますように。

    徒川 ニナ

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