小説家のたまご

未来の小説家=小説家のたまごを応援するサイトです。

*

【執筆の苦労が報われる瞬間】そこに道があるかぎり/八湊真央

   

【執筆の苦労が報われる瞬間】そこに道があるかぎり/八湊真央

文章、とくに小説を書く人間にとって「苦労が報われる」一番の瞬間は何かと考えた時、まず浮かぶのが「何かの章を受賞」もしくは「書いていた小説の書籍化が決定」する時じゃないだろうか。
寝る間を惜しんで書き、頭をひねり出して独創的な世界を考え出した、愛着ある作品。そんな作品が書籍化されれば、それこそそれまでの苦労は報われる。それはそうだろう。

でも、当然ながら全ての人間がそこへたどり着けるわけではない。なので、それらによって「苦労が報われる」というのは、経験がない段階では想像上でしか語ることが出来ない。実際、そこにたどり着くには簡単ではないし、実力の他にチャンスや運だって必要だ。
諦めたくない。諦めきれない。だって、書く事が好きだから。
でも、いつまで経っても結果が出ない。

ねえ、才能って、どこに行けば売っているの?
それとも、小説じゃないけれど寝て起きたら世界が変わっていてそれで……なんて。
日々の創作活動、そうやって悩んで、苦しんで、足掻いている人も多いのではないだろうか。

賞なんて関係ない。書籍化なんて考えてない。だって書くことだけが楽しいから!…きっと純粋にそれだけを思って小説を書いていた時は、ただ単に楽しいだけだった。でもそこに少しでも利害が絡んでくると、「違う何か」に縛られるようになる。

賞を獲りたい、書籍化したい、誰かに読んでほしい、話題作を書ける様になりたい。周りが結構アクセス数伸びてきているし、そろそろ更新しないと、忘れられちゃう……

違う何かに縛られ、「義務感」や「やらなくちゃ、書かなくちゃ」という思いが先行してくると、それまで感じていた「楽しさ」さえも見失うことがある。

…昔、フィギアスケートの浅田真央選手が、何かのインタビューで語っていらしたのを思い出したのだが、「欲」が無い時は楽しかった。プレッシャーも感じなかった。でも「欲」が絡んでくると状況が変わった。そういうものに押しつぶされてしまって、滑ることが「楽しい」と思えなくなった時もあったと。今まで出来ていたことが、急に上手くいかなくなったと。

シチュエーションは違っても、そういう心理はどこか似ているなと、時々考えることがある。

…そういうこともあるので、想像の段階でだけ述べる「報われた時」の話ではなく、もっと手前…そう、もっともっと初歩的な段階での「苦労が報われる」瞬間を、考えてみた。
それで思い立ったのが…「面白いですね」「好きです」などの感想を貰った時のことである。
私は今、「小説家になろう」というホームページでオリジナルの小説を掲載している。このサイトのこと自体は割愛するけれど、とにかくたくさんの人が小説をそこで公表している。

いわゆる「テンプレ」もの、流行のジャンル…ライトノベルであり、VRMMO系やハーレム、チート、無職、異世界転生系の作品は特に人気も集まり、ランキングを見てもらうと分かるけれど、総合ランキングの上位はほぼそういった作品が並んでいる。

とはいえ、面白くなければランキングには乗らない。しかし想像を絶するポイント数を得ている作品がずっと上にあり続けると、微ポイントの作品が日の目を浴びる機会なんてほとんど無い。
ランキングはともかくとして、このサイトを上手く活用して自分の作品を公表していきたいのなら、「とにかく誰かに見てもらう」ことが、まずは大事なわけだ。

そういうのもあって、このサイトに登録している人たちは、自身のTwitterで自分の作品の宣伝ツイートをしている人も多いと思う。私もその一人だ。

この宣伝ツイートに関しては、否定的な人も勿論居るだろう。
「そんなことして、誰がクリックするの?やるだけ無駄じゃないの?」と。
でも、本当にそうだろうか?
別に、宣伝ツイートをする人間は全員が全員、そのツイートを見た人全員に、自分の小説にジャンプして欲しいとは思っていないし、してくれるとも思っていない。かくいう、私もその一人である。

でも、百人、二百人がそれを目にした内、もしかしたらその中の一人が、クリックしてくれるかもしれない。
二百人に一人がクリックをする。千人やればなんと五人に増える! それを毎日続けたら、少しずつだけれど、見てくれる人が増えていくし、もしかしたらその中に、「この小説面白い!」と思ってくれる人が居るかもしれない。そう思うから、せっせと毎日宣伝ツイートを設定しているのである。
誰かにとって最高の小説は、誰かにとって最低の小説かもしれない。
でも逆に、誰かにとって最低の小説は、誰かにとって最高の小説かもしれない。
最高、と思ってくれる「誰か」を探す為に、日々模索し続けているのである。
そんな中、その小説に「感想」を貰えた時の喜びは計り知れないものがある。
更に、自分が創り出したキャラクターについて「可愛い」「大好き」なんていわれたらもう、今までの苦労や、鬱蒼としていた気持ちとて一瞬で吹っ飛んでしまう。そして、まるで中毒のように辞められなくなる。その先に色んな葛藤が待っていたとしても、「書きたい」「書くぞ!」って気持ちが湧いてくるものなのだ。

ちなみに小説ではなく、仕事で物書きをしている時に「苦労が報われた」と思うのは、記事にするために入念な調査をして、取材して足もつかって書き上げた原稿に対し、それを見た読者から「勉強になりました」「良い記事だったので、転載させてもらいました」などの反応を貰った時だろうか。あとは編集者に「いい記事ですね」と初稿段階で言われる時。

こう考えると、小説も仕事も、「苦労が報われた」と思うのは、同じようなアクションの時なのだろう。
残念ながら私の小説も、まだまだ書籍化するような良作には程遠いけれど、でも「なろう」側で感想やレビューを頂けたり、TwitterでDMやりプを頂けたり…たった一言でもアクションを頂けた時は、ものすごく嬉しいと思うし、毎日更新していてよかったと、その苦労が報われたと、実感するのである。

「小説家のたまご」の段階では、まだまだ色々な事を試すことが出来るし、その未来も未定。無限大に広がる可能性を誰もが持っているはずだ。中々苦労が報われた、と思う日が来ないと思っても、迷っても苦しんでも、ゆっくりでも前に進んで行けば、そこにある日突然道が出来る可能性だって大いにある。ピンチをチャンスに変えるのは、自分次第。好きこそものの上手なれ、それぞれに思惑はあるかもしれないが、「書くのが好き」ならば、まずは前には進める。

なので、いつの日か、笑い話でその時の苦労話が出来る日が来ることを信じて……今日も私は、執筆活動に勤しむのである。

あとがき

隣の芝生は青く見える。でも、どうあがいても自分は自分で、それはどうにもな らないわけです。
そんな自分の作品を、たった一言褒めてもらえるだけでそれまでの苦労は吹っ飛 んでしまう。褒め言葉:1、苦労:99でもです。
人間て、単純ですね。でも創作活動はそれの繰り返しだと思ってます。
自分には才能が無いと嘆く前に、それを語る以前の努力が足りないと、まずは自 分を振り立たせつつ、好きな作品を書き続けよう。そう思っています。
強い気持ちと意思は、時に運をも引きこむものなので!

たまごライター プロフィール

たまごライター:八湊真央
writer_mao_100静岡県在住の、会社員兼一児の母兼フリーライター。ライターのお仕事ではコラムを中心に書いています。その他、中学生の頃から小説も書いています。現在、オリジナル小説を「pixiv」「小説家になろう」にて掲載中。フォロー大歓迎。二次創作サイトは「Cloud9+cafe*」。Twitter:@n_wing0224

 - にわとリズム, 苦労が報われる瞬間

ad pc

ad pc

コメントはお気軽に^^

  関連記事

【にわとリズム】ポキッと折っちゃうのも悪くなさそう

日本ではとっくに終わっていて、遠い昔のことのようにも感じるゴールデンウィークです …

【にわとリズム】Tシャツ写真の募集を締めきりました。

小説家のたまごTシャツに関する募集は、本記事の公開をもって締切とさせていただきま …

【にわとリズム】はちみつと小説

はちみつと小説 はちみつが、好きです。 よく晴れた気持ちのいい朝に、食パンをトー …

【にわとリズム】Tシャツとたまごライター

※募集は締め切りました。 Twitterではすでに公開済みですが、ユニクロが展開 …

【執筆の苦労が報われる瞬間】答えは明白/彩葉

【執筆の苦労が報われる瞬間】答えは明白/彩葉 さて、どう答えようか。 単刀直入に …

【アイデアの出し方】ネタ神様/彩葉

【アイデアの出し方】ネタ神様/彩葉 「ネタ神様が来た!」 時折、そう声を出したく …

【にわとリズム】一杯600円のラーメン

くだらない話なんですけど、一杯600円のラーメンを食べていて、思ったことがありま …

【にわとリズム】99.9%と0.1%

たとえば、私も含めて小説家のたまごが書く文章なんていうのは、99.9%くらいは、 …

【執筆の苦労が報われる瞬間】執筆の苦労が報われる瞬間/久里原和晃

【執筆の苦労が報われる瞬間】執筆の苦労が報われる瞬間/久里原和晃 管理画面で何人 …

【にわとリズム】どんな文章が書きたいの?

私は、小説家ではありませんし、文章の専門家でもありません。(そういうことにしてお …