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【小説の読み方】3人の小説の読みかた/黒田なぎさ

      2017/03/05

【小説の読み方】3人の小説の読みかた/黒田なぎさ

(「たまごたちの書庫シリーズ」の設定を使っていますが、未読でも大丈夫です)The Lego Batman Movie (2017)

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◆(杉本さおり:司書:小説家志望)
私はもともと、本に興味がある方ではなかった。高校生のときに陸上部に入っていたのだけど、そこでけがをして、入院中にできることが読書しかなかった。そこで本の魅力にハマった。
ぼんやりしていると、いつの間にか本を開いている。ある一定の期間、文字を頭に入れないとからだの調子が悪くなる。バッグに常に本が入っていないと落ち着かない。活字中毒者の症状だ。
読む時間帯は、昼休みのあいだの少しと、寝る前の30分と休日。最近は小説を書く時間が長くなってきたから、読む予定の本がなかなか片付かない。読んでいるあいだも、気になることをメモする回数が増えた。たとえば、自分がいま書いてる小説で悩んでることがあったとき、読んでてぱっと解決策を思いついたりする。ようはアンテナを張ってるかどうかの違いだと思うけれど。
たまにプロの小説のプロットを書きとったり、本文を模写することもある。ただ、こんなことをするのは小説家志望者くらいだと思う。小説の読み方と言っていいのかどうか。

最近は、ザッピングしながら読むことも増えた。つまり、複数の本を途中でとっかえひっかえしながら読む。まるで色んな世界を旅行をしているような感覚で、時代もジャンルもどんどん変わる。混乱しながらすべての本を読んだあとには、じんわりとした快感と、すこしの罪悪感が残る。まるで好きな食べものを一度に口の中に入れたような感覚。焼きそばとかカレーとかデザートのパフェとか、行儀も気にせずに口に入れて、味の混ざり具合を楽しむ。とても人には言えないけれど。

 

◆(緒方:新人システムエンジニア)
俺は今までさっぱり、本なんて読んでなかった。小説は高校のとき以来手にとってない。
職業上、プログラム関係の本は買うけど……メルマガのほうが良いこと書かれてたりするし、IT系雑誌もどんどん電子化されてる。たまに本屋に行くと、毎回「久しぶりに来たな」って感じがする。だいたい、エンタメっていう点じゃ、マンガや映画に小説がかなうわけねえと思うんだよな。読むのに時間かかるし、感想も共有しにくいし。
でもまあ、最近はちょこちょこ、小説を読むようになった。思いっきり司書のさおりさんの影響だけど。
俺が、オススメの本教えてください、ってさおりさんに頼んだのに、彼女は全然答えてくれなかった。「あなたの好みもわからないし、読みたい本読めばいい。読める本がいちばん」とか言ってはぐらかされた。司書なのにそれでいいのかと思ったけど、いきなり難しい本を紹介されてもキツイから、よかったかもしれない。

俺が選ぶ本はたいてい、ベストセラーだとか、映画化しただとか、なるべくアタリの確率が高そうな本だ。好きな作家もジャンルも特にない。自己啓発本のたぐいは多いかな。がんばって読んで、俺はさおりさんに報告する。で、さおりさんの微妙なカオを見て楽しむ。まるでトンチンカンな感想を言う学生を、やさしく見守る先生のような表情。俺はあのヒトと話すために本を読んでると言ってもいいかもしれない。つーか、そのぐらいの理由がないと読まないし、結果的に本から得られた知識はムダじゃないなと思ってるから、別にいいと思う。

読む時間は、まあスキマ時間かな。通勤中とか、仕事サボってトイレにこもってるときとか。残業で疲れてるときはマンガしか読まねえけど……そうそう、おれは電書派なんだ。電子書籍はおれの読書習慣にだいぶ貢献してくれてる。紙の本が苦手なんだよな。読んでて眠くなっちまうし、疲れてると開く気になれないんだ。
パソコンで電子書籍読むのもなかなかいいぜ。最近じゃ手で紙をめくるのも億劫だし、電子リーダーの画面をフリックするのもめんどくさくなってきた。パソコンだったらマウスホイール転がすだけでいいからな、楽なもんだ。両手が空いてるからメシ食いながらでも読めるし。

 

◆(石水:新人司書)
わたしですかーでへへ、いまようやく念願の司書になることができて、毎日楽しいですよー。好きな本に囲まれて仕事できるってのはシアワセなことです! できればもっとみなさんに図書館を使ってもらいたいですけど……あ、そんなこと聞きたいんじゃなくて? 小説の読み方?
わたしはミステリばっかり読むんですけど、読むのはお風呂のときですかねー。半身浴のときってヒマじゃないですか? まあひとり暮らしだからできることなんですけど、たまに寝ちゃいますからね。休みの日では、最近できたブックカフェで読むことが多いかな? 幸せな時間ですよもー。

わたしは読んだ後にブクログ書きますね。こんなとこが気になった!とかまとめたいんですよね。それが司書の仕事にも役に立ったりしますし、読んだ本の数がグラフになっていくの楽しいじゃないですか。
そうそう、私はミステリーの解決編の前に、ちょっと時間を置きます。謎解きしたいんですよー。犯人を知らないときが一番楽しいじゃないですか。ぱらぱらっと本を見返して、登場人物ぜんいんを検証しながら、コイツが犯人かな!? って考えるんですよ。そうするとなんていうか、お話も整理できるし、細かく読もうとするんですね。解決した後だとそれができないかなと思って。
まあ、本当におもしろい本だと、「はやく続きが読みたい!! 手が止められない!」ってなって、続き読んじゃうんですけどね。そこはキキキーっとブレーキをかけるんですよ。そこは作者と私の勝負、みたいな!? がんばって推理した後にひっくり返されると、「おおお!?」って楽しさ倍増です!

 

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たまごたちの書庫シリーズ(コラム連載)

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たまごライター プロフィール

たまごライター:黒田なぎさ
kuroda四国在住のプログラマです。中学生のころから小説を書きはじめ、新人賞への公募はまだ数年。ジャンルはエンタメ中心で、「小説家になろう」にて小説を公開しています。修士(工学)専門は対話システム。お気軽に絡んでやってください\(^o^)/ Twitter:@KosugiRan

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