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【執筆する時にあると便利なもの】文字書きまるの説明書/山田まる

      2014/11/28

文字書きまるの説明書/山田まる

今回のコラムのお題は、「執筆する時にあると便利なもの」だ。
それでさて今回何を語ろうか、といろいろ考えた結果がこのタイトルである。
何言ってんだこのまる、と思った方も騙されたと思って是非最後まで読んでみて欲しい。
たぶんそれなり何かしら参考になるような気がしている。
最後まで騙されてしまった方は、このまるめっ、と罵ってくれたらいいと思う。

さて。
まるには、何かを書き始めるときのパターンが二つある。
「書く」こと自体が目的になって書き始めるパターンと。
「書く」ことで何か目的を達成するために書き始めるパターンだ。

「書く」こと自体が目的になっている、というのは書くこと自体が楽しくて仕方なくて、書かずにはいられないような時だ。そういう時のまるはたぶん人間としては大変気持ち悪いことになっている。具体的なエピソードとしては、部屋の中に備蓄した食糧が尽きても筆がノってて書くのをやめたくなかったが故にその後四日間水道水だけで粘った、というあたりだと思う。四日目の深夜に、ゾンビのような状態でコンビニに買い出しに出かけ、低血糖で行き倒れるという惨状である。身内や友人に、お願いだからもうちょっとだけでいいから人間らしい生活をしてくれと嘆かれる所以である。

そういう時のまるの筆は、ちょっとびっくりするぐらい早い。
一日で五万文字ぐらい書いたりする。
文字書きモードのスイッチがオンになりすぎるとそんな感じだ。

けれど、そのスイッチというのは自分で好きな時に押せるというわけではない。
この文字書きモードのスイッチというのは、自分で押す、というよりも、自然といつの間にかに「入る」ものなのだ。

たぶん文字書きさんならみんな、書きたい内容は頭の中に決まっているのに、いざ書きだすとうまく行かない、という経験があるんじゃなかろうか。
まるの場合、そういう時は「書こう」と思う動機が二番目のパターンである時のことが多い。書かずにいられないから書くのではなく、何か書く理由があってそのために書こうとしているから筆が止まる。書くこと自体を楽しんでいないから、集中力が途切れる。
例えばその時の理由は、「そろそろ更新しないといけない」という義務感だったり、「読者さんが楽しみにしてくれている」という喜びだったり、もっとぶっちゃけると「仕事だから」だったりする。

書きたい、とは思う。

けれど、それは「書かずにはいられない」という衝動とは違う。
だから、スイッチが上手く入らない。

そこで必要になるのが、「文字書きまるの説明書」なのだ。

その説明書は別に実際に文字で書いて作成する必要はない。
単に、自分がどういう状況だとスイッチが入りやすいか、という事柄に関する記憶だ。
例えば風呂に入って気分を切り替えてみる。
例えば一度整体に行って身体をリラックスさせてみる。
例えばお気に入りの作業用BGMを流してみる。
それらは全部、これまでまるのスイッチが入るきっかけになったものだ。
そういったきっかけを試して、かつてスイッチが入ったときの環境を再現して気分をノせることで「よし書くぜしゃーおらー」とスイッチが入るのだ。

最初、この「執筆する時にあると便利なもの」というお題を聞いたときに頭の中に浮かんだのは、そういったまるのスイッチが入るきっかけとなるいろんなものだった。
作業用BGM、おやつ、飲み物、あったかい毛布……。
けれど、よくよく考えてみると一番大事なのは、どういう環境を整えると自分のスイッチが入るのか、という知識の方であるように思う。

何をどうしたら、自分の「文字書きスイッチ」が入るのか。

わかっているようで、わかっていない自分のスイッチ。
もう一度自分のスイッチの入れ方、考えてみてはどうでしょうか。

 - 執筆する時にあると便利なもの

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