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【たまごライターおすすめの小説】“文学少女”シリーズ/彩葉

      2015/03/09

【たまごライターおすすめの小説】“文学少女”シリーズ/彩葉

今回のテーマはおすすめの小説。
人におすすめしたい小説は多々あるが、この場で何か一つを選ぶとなると非常に迷ってしまう。
このサイトの閲覧者は年齢も普段読む本のジャンルもそれぞれだろう。
また、有名どころを紹介しても面白味がなくなってしまう。
そもそも、本を一つに絞るのもまた難しい話。
悩んだ挙句、私はこの作品を推すことにした。
“文学少女”シリーズ(野村美 月著/ファミ通文庫)
文庫名から分かる通り、この作品はライトノベルだ。
しかし、この本を読むだけで近代文学をかじれてしまうという、最近では類を見ないタイプのライトノベル。
本を食べてしまいたいほど好きな文学少女、天野遠子が、様々な文学をもとにして謎を解いていく学園ミステリー。

例えば
一巻では、太宰治の『人間失格』
二巻では、E・ブロンテの『嵐が丘』
三巻では、武者小路実篤の『友情』
四巻では、ガストン=ルルーの『オペラ座の怪人』
五巻では、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』
を軸として物語が展開する。

以下続刊もそれぞれ軸となる物語が存在するほか、天野遠子の語りの中に多数の物語が登場す る。
近現代日本文学、外国文学、とにかく取り上げられる物語は様々だ。
番外編集にまでぎっしり物語の紹介が詰まっているため見逃せない。

この作品自体も、まるで水彩絵の具で描かれたような爽やかさと淡さと切なさを持ち、読む人を惹きつける。
登場人物たちの人間関係のしがらみも、作中で語られる物語を通して糸を解くように解消されていく。
シリーズ全体を通しての謎も存在し、一度読んだら止まらない。

この作品を読むと、今まで興味のなかった近代文学や、近代文学作家についても知ることができる。
実際私もこの物語を通して知った近代文学作品は少なくない。
また、既に知っている作品でも、登場人物たちの解釈の仕方から意外な着眼点を 見つけることができたりする。

例えば、子どもの時に読んだことがあった『銀河鉄道の夜』の内容について作中で深く突き詰められており、もう一度この作品を読んでみようと思った。
そして、別の視点から『銀河鉄道の夜』を読み、味わうことができた。
また、作品の裏に隠された豆知識も知ることができた。
一つの作品を読んだだけで、何度も心が刺激される。

勿論、ライトノベルなので軽々と読めるのがまた利点。

興味を持っていただけたならまずは
太宰治の人間失格を元にした第一巻『“文学少女”と死にたがりの道化』からご購読あれ。

あとがき

今回は本当に悩みました。
始めに書 いたように、このサイトを閲覧する人の世代層やその人たちが普段どのような作品を読んでいるのかがいまいち分からない。
それに、私が読む本というのは大体有名どころばかり。
逆にマニアックなものをおすすめして沈黙が返ってくるのも怖い。
そして、思いついたのがこの作品。
これを推すだけで作中でえがかれる全ての作品を同時に推すことができる。なんと便利なものだろう。
いえ、決して楽をしようと思う気持ちだけでおすすめした訳ではありませんよ!

この“文学少女”シリーズは、本をあまりよまないという人には是非おすすめしたい作品。否、本をよく読む人にもおすすめしたい作品。
物語の別解釈は見ていて楽しいし、知っているからこその推理もでき る。
もう完結している作品なのでまとめ買いも可能です。番外編も必見です。
是非是非、お買い求めください。

……宣伝みたいになっているような。
それでは、今回はこの辺で。

たまごライター

たまごライター:彩葉
writer_iroha_100文字を書くことが生きがいの、未熟で未熟な小説家のたまご。新しいことにどんどん挑戦したい。依頼はいつでも受付中。現在は主に「pixiv」と「小説家になろう」にて小説を書いております。Twitter:@kotonoha_hutaba

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