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【私の推したま】推したま/山田まる

      2015/02/07

推したま/山田まる

今回のお題で、まるが語らさせていただくのは友人のヘレルさんである。

ただ最初に断っておかなければいけないのは、ヘレルさんはたぶんおそらく、「小説家のたまご」という定義には当てはまらない、ということだ。
確かにヘレルさんは文字書きでもあり、商業デビューしていない、という条件にも当てはまっているのだが、そもそもヘレルさんはプロを目指してはいない。ヘレルさんは好きだから書く、読みたいものがないなら自分で書く、という自給自足のプロフェッショナルなのである。そんなわけなので、ヘレルさんは普段あまり小説を書かない。ヘレルさんは絵も描ける方なので、普段はどちらかというと絵を描いていることが多い。

が。が。

まるはそんなヘレルさんがたまに書く小説が、すごく好きなのである。
それはもしかしたら、単純にまるとヘレルさんがある種のシェワールドを持っているからなのかもしれない。
以前まるは「東寺堂処方録(小説家になろうページに飛びます)」という短編を投稿したことがあるのだけれど、こちらはヘレルさんとの合作である。
この短編に出てくる「魔法使い」というキャラクターは、ヘレルさんが考えたもので、この物語自体プロットの大部分はヘレルさんが考えてくれた。そこにまるが、いろいろと肉付けし、こねくりまわした結果こういった短編が出来上がったのである。

これが、すごく楽しい。

おそらく、「魔法使い」というキャラクターはこれまでまるの中にはいなかったタイプのキャラクターだ。軽薄で、人懐こくて、優しいけど、壊れている。しれっと微笑んでいる中身が壊れていて、自分で災厄の種をばらまきつつ、退屈凌ぎに被害者を助けてみようとしたりもする。そういった人物を書くことが出来たのは、ヘレルさんがまるに「魔法使い」というキャラクターについてを詳細に語り、個性を掴む手助けをしてくれたからだと思う。まるはそんなえげつなくぶっ壊れた魔法使いが好きだし、魔法使いという個性を作りだしたヘレルさんの感性がすごく好きだ。

そんなヘレルさんが、「魔法使い」を主役に短編を書いたことがある。
まるの書いたエピソードより前の段階を描いたもので、「魔法使い」がまだ日本に来る前の物語だ。悔しながら面白かった。何よりまるをぐぬぬ、と言わせたのは、同じキャラクターを主役に書いたはずなのに、物語の雰囲気が全然異なった点だった。
ヘレルさんの書く「魔法使い」の物語からは、その舞台となった場所と同じく海外の匂いがした。こう、『日本語に翻訳された海外の伝奇小説』という雰囲気が、台詞まわしや、描写の節々から漂っていた。それがこう、上手い。まるの書くライトノベル的なイカレてる「魔法使い」とは違って、本当に頭のおかしい「魔法使い」がヘレルさんの書く物語の中にはいた。

そういう、まるでは上手く表現できない要素をみっちりと込められたヘレルさんの物語が、まるは好きなのである。

あまり大勢に向けて書いている方ではないので、「推したま」として薦めるのはちょっと違うかもしれないが。
まるが好きで、尊敬している文字書きの一人としてヘレルさんについてを語らせてもらった。

またそのうち、ヘレルさんの書く物語が読みたい。

たまごライター プロフィール

たまごライター:山田まる
writer_maru_100南国産の文字書き。「山田まる」として趣味で書きつつ、別名義で商業ライター。ゲームシナリオ、ドラマCD、WebSSやら雑誌用SS、舞台台本までわりと何でも屋。今度「おっさんがびじょ。」発売中。Twitter:@maru_yamada

 - 私の推したま

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